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世界で最も遅い魚タツノオトシゴ

タツノオトシゴ

特徴的な形をした魚

タツノオトシゴというと、「魚ではない生き物」のように感じる人もおられるのですが、実はタツノオトシゴ属に分類される魚の総称のため、魚類という扱いで紹介されることが多いのです。

タツノオトシゴの見た目といえば「馬に似ている」と言われますが、このような見た目をしている他の魚はまったく見つかっていません。
他の魚類とは異なる繁殖方法も有名になっているのですが、タツノオトシゴは、「一生に一匹とだけ交尾する」という習性があります。

つまりタツノオトシゴは、「一夫一婦制」の魚なのです。
しかもタツノオトシゴは、オスが受精卵を体内で育てる珍しい種類です。
そのため、長年の間その謎が研究されている魚類でもあります。

その他のタツノオトシゴの特徴としては、ヨウジウオ(熱帯や温帯海域に生息する生物)の仲間であるもとされています。
あまり見かけない生物とされているのですが、タツノオトシゴは1.5~35cmに成長するため、小さいタツノオトシゴは肉眼では発見しづらく、曲がりくねった体型をしているため、より発見しづらいという特徴もあるのです。

タツノオトシゴのオスは、腹部に「育児嚢(いくじのう)」という袋を持っています。
メスはその育児嚢に産卵し、その後は、オスが卵を体内で受精させます。
成長した稚魚については、育児嚢から水中に放出されるのですが、そのシーンはあまり見られないため、他の魚類の出産シーンより貴重とされています。

近年では、タツノオトシゴが主に生息しているサンゴ礁が減少してきてしまっています。
環境汚染の影響によって、一部のタツノオトシゴは、絶滅の危機に瀕していることも話題になりました。

タツノオトシゴ属に属する魚

見た目からはわかりにくいのですが、タツノオトシゴは、「トゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属(Hippocampus)」で分類されている魚の総称です。

タツノオトシゴは、「Hippocampus coronatus」の標準和名として用いられることも多く、日本では「ウミウマ(海馬)、カイバ(海馬)、ウマノコ(馬の子)」という別名も存在します。
補足となりますが、馬のような見た目もありタツノオトシゴは、英名ではSeahorse(シーホース)と呼ばれることもあるのです。

他の魚類とは違い、タツノオトシゴは活発に動くということはありません。
波の流れに逆らわずにエサを探して食べることが多く、波の流れに急になった場合は、岩などの物陰に隠れることも多く、タツノオトシゴの見た目は、保護色として機能することも多いです。

タツノオトシゴのエサですが、水中に漂う「プランクトン、甲殻類」を吸い込むことで食事を行っています。